育休や産休制度を取得する際に知っておくべき3つのメリットと1つのデメリットを詳しく解説します！

皆さん、育休・産休制度をしっかり利用されていますか？

もしかしたら会社から

などと断られた方もいるかもしれません。

しかし、ある条件を満たしていれば、入社して1年経っていなくても育休や産休を取得することは可能です。

この文章を読んで頂ければ、育休や産休に関して正しい知識を得ることが出来て、貰える金額が多少なりとも増えます。

私が医療法人に勤めて2年間の間に、5名のスタッフが育休・産休を取得しました。

私の実体験も含めて、詳しく説明させて頂きますね。

それではどうぞ。

１、育休・産休中でも有給は付与されます。

大事な事なのでもう一度言いますよ。

育休・産休中でも有給は付与されています！

私が実際に体験した例が分かりやすいのでお話ししますね。

下記のような状況のスタッフAさんがいました。

育休を使用して1年半経ったある日、Aさんからこのような電話がありました。

確認した結果、産休・育休中でも有給が付与されることが分かりました。

では質問です。Aさんが育休明けに保有している有給は何日あるでしょうか？

正解は23日になります。（1年半での11日、2年半での12日を合計する）

そのためAさんは育休明けにすぐ有給消化に入り、その後退職されました。

約1ヵ月分の給与が働かずとも支給されます。

7年以上働いている方であれば、最大40日の有給が消化出来ます。

ぜひ皆さんは産休を取る前に、有給を全部消化してください。

育休から戻ってくるときには新しい有給があなたのことを待っています。

それでは産休と育休を取ると、どのような手当てがあるのか次の章で説明しましょう。

2、出産育児一時金・出産手当金・育児休業給付金が貰えます。

まずは各手当の内容を説明します。

出産育児一時金

基本的にどなたでも申請が出来ます。

支給される金額は、1児につき原則42万円です。

出産する病院側が手続きの補助をしてくれること場合が多いです。

出産手当金

出産手当金は社会保険に加入していることが条件となります。

社会保険とは何か、更に追加の条件につていは別の記事で詳しく書きますね。

出産手当金は出産日（出産が予定日より後になった場合は、出産予定日）以前42日から、出産日の翌日以降56日までの範囲内で支給されます。

金額は過去1年間の月の給与の約3分の2程度だと考えておけば大丈夫です。

育児休業給付金

条件は2つあります。

・雇用保険に加入していること

・休業前の2年間に就業日数が11日以上の月が12ヵ月以上あること

ここで重要なことは、12ヵ月以上であるという条件は、必ずしも同じ会社で達成しなければいけないわけではないということです。

分かりやすくいうと、A社で9か月働いた後に、B社ですぐ妊娠したとしても、就業日数の条件を満たす月が合計で12ヵ月を超えていれば、育休は本来は問題なくとれます。

ただし就業規則に【1年以上の勤務が必要】など個別の条件を設けている会社もあるので、入社前にしっかりと確認されることをおすすめします。

育休手当は支給されてから6か月間は過去1年間の月の給与の約3分の2、6ヵ月以降は約半分になりますので、そこも考慮しておく必要があります。

　

このように雇用保険・社会保険に加入していれば、非常に大きなメリットのある手当を受けることが出来ます。

しっかりと条件を理解して、手当の取り漏れが無いようにしましょう。

そして産休・育休には更に大きなメリットがあります。

3、社会保険料、所得税などが免除になります

産休・育休を取得中は社会保険料や所得税が免除になります。

また産休・育休手当は非課税となるため支給額が下がることはありません。

手当を受けている期間の税金は支払われていることになりますので、将来の年金が減額されることもありません。

住民税に関しては「前年度の給与を基に税額が算出される」ため育休を取っている間は、住民性を支払う必要があります。

ですが産休・育休手当は【所得ではない】ので、その翌年は「住民税が0もしくはかなり減額された金額」になる可能性が高いです。

このようにトータルで考えると、取得者にとって非常にメリットになることが多いです。

ではデメリットとはどんなことが考えられるでしょうか？

4、産休・育休を取得する際にストレスがかかる場合が多い

なぜストレスがかかるんでしょうか？

それは産休・育休手当をとるまでにいくつも壁があるからです。

その壁の多くが、経営者や他の従業員との間にあります。

本来、妊娠とは非常におめでたいことです。新しい生命がこの世に誕生したという素晴らしい瞬間でもあります。

ですが、経営者や他の従業員の方々は「新しい従業員を探さないと…」「自分の業務負担が増える…」などネガティブな考えをしてしまいます。

そのため、妊娠した際に得られる権利をしっかり主張することが難しくなっています。

「手続きがスムーズに進まない…」

「周りのスタッフの方々とのぎくしゃくしてきた…」

このように悩まれている方も多いのではないでしょうか？

この問題に関しては根本的な解決策はありません。

なぜなら経営者側に対するメリットを国が用意してくれていないからです。

例えば、【産休・育休を従業員が取った際に会社に対して助成金が支払われる】などの制度があれば、それを元手に新しい従業員の雇用や、残っているスタッフへの昇給などが可能になります。

しかしそういった補助は実際にはないため、経営者側はより多くのコストを支払うことになります。

そのため、このような問題はおそらく今後も無くなることはないでしょう。

だからこそ正確な知識を持っておく必要があります。

正確な知識を持っていれば、産休・育休が取れるはずなのに会社側から断られたとしても、抗議することが出来ます。

今の世の中は情報が集まる人間・企業が得をするように出来ています。

しっかりと自分で情報を集めて、貰えるものは貰いましょう。

それでは最後にまとめを書きますね。

最後に伝えたいこと

ぜひ産休・育休は取得されてください。

これほど優遇されている制度は他にはありません。

「条件を満たしてないから…」

などと諦めずに、どうすれば産休・育休が取れるのか情報を集めて自分で考えましょう。

もし取れるかどうか不安な場合は、私にこのブログの問い合わせから質問してください。

お力になれると思います。

決して一人で諦めずに、周りの人間を頼ってくださいね。